はじめに
サーフィンは、想像以上に体力を使うスポーツです。
特にパドルは持久力が必要で、気づかないうちにエネルギーを消耗しています。正しく栄養補給をするだけで、パフォーマンスはもちろん、安全性も大きく変わります。
沖縄のポイントは岸から遠い場所にブレイクすることも多く、流れが強い日には補給不足がそのまま危険につながることもあります。
だからこそ、入水前の食事は「なんとなく」ではなく、少しだけ意識することが大切です。
この記事では、
サーフィン前の食事の考え方を、運動強度の指標である”METS(メッツ)”の概念も交えて解説します。
サーフィンはどれくらい体力を使う?METSで見る運動強度

METS(メッツ)とは、運動の強さを示す指標です。
安静時を「1」として、どれくらいエネルギーを使うかを数値化します。
- 安静:1 MET
- ゆっくり歩く:2〜3 METs
- ジョギング:7 METs前後
サーフィンは、状況にもよりますが約3〜7 METSとされています。
特にパドル時は強度が高く、ジョギングに近いエネルギー消費になることもあります。
つまりサーフィンは、中〜高強度の運動です。では実際どれくらいカロリーを消費するのか。
例:体重70kgの人が5METS相当で3時間サーフィンした場合
5 × 70 × 3 × 1.05
= 約1100kcal
これは、成人男性の1日基礎代謝に近いレベルで、ランニングに例えると約15km相当。
つまり、サーフィンは「軽い遊び」ではなく、本格的な持久運動です。
何も食べずに入るのは、車がガソリンを入れずに走るようなもの。
エネルギー不足はパフォーマンス低下だけでなく、安全面にも影響します。
サーフィン前に避けたい食事

● 完全な空腹
サーフィンは中〜高強度の持久運動です。
空腹状態では、
- パフォーマンスの質が下がる
- 低血糖になる
- 集中力が低下する
といったリスクがあります。低血糖が特に危険で、寒気やふらつきが症状として現れ、サーフィンどころではなくなります。
沖縄のように岸から遠いポイントでは、体力切れはそのまま安全リスクにつながります。
● 揚げ物など脂質の多い食事
これらは胃に長く残りやすく、
- 胃のムカつき
- 逆流感
- パドル中の不快感
を引き起こすことがあります。唐揚げ定食など、サーフィン前にガッツリ系の食事をしてしまうと、パドル中は常にお腹が押されているので、ボードの揺れも相まって吐き気を催す事もあります。
● 飲酒(前日の深酒も含む)
これは言うまでもなくNGです。
サーフィン前のアルコールの作用として、
- 脱水を促進する
- 筋持久力・反射速度などの運動能力の低下
- 判断能力を鈍らせる
などが考えられます。海は予測不能な環境です。少しの判断ミスが大きな事故につながります。飲酒で海に入るのは絶対におすすめできません。
サーフィン前におすすめの栄養素

上記の通り、消費エネルギーが大きい以上、入水前は“使えるエネルギー”を入れておくことが重要です。特に朝一番のサーフィンでは、睡眠中の絶食により体内エネルギーは低下しています。基本は炭水化物とタンパク質の摂取を意識しましょう。
● 炭水化物
炭水化物の摂取が最優先です。体のガソリン。
おにぎり、うどん、バナナ、パンなどです。
● 少量のタンパク質
筋分解の抑制サポート。
納豆や卵、鮭の切り身、粉末のプロテイン程度で十分。
※EAAのサプリメント(10~15g)などあればなお良し。吸収効率がとても良く、サーフィン中の筋肉のエネルギー不足を防ぐことができます。
● 脂質は控えめ
脂質は消化に時間がかかるため、入水前は少なめが理想です。
サーフィン前の具体的な食事例(カロリー目安)

カロリーを前提で考えると、サーフィン前の摂取目安は200〜400kcal程度の軽食で十分です。
足りなさそうに感じるとは思いますが、サーフィンで消費するエネルギーを全て摂取する必要はなく、日常的に3食しっかり食べているのであれば体内にグリコーゲン(体内貯蔵のエネルギー源)があるので大丈夫です。
一般的に家に常備されているものや、コンビニで簡単に手に入るもののカロリーを示した上で、その組み合わせたことによる摂取カロリーを教えます。
- バナナ1本 約90kcal
- おにぎり1個(梅・鮭など) 約170〜200kcal
- うどん 約250〜300kcal
- メロンパン1個 約350kcal
- エネルギーバー・エネルギーゼリー 約180〜250kcal
- プロテインドリンク 約100〜150kcal
- 納豆1パック 約90kcal
- 卵1つ 約90kcal
例1:おにぎり1個(200kcal)+バナナ(90kcal)
→ 約290kcal
例2:納豆卵かけご飯
→ 約400kcal
例3:メロンパン+プロテインドリンク
→ 約450kcal
これらの食事だけでも、入水前のエネルギーとしては十分。
「3時間で1100kcal消費するから1100kcal食べる」必要はありません。
あくまで“エネルギー切れを防ぐための補給”のための食事です。
※僕のおすすめはこれらの食事に加えて、サーフィン前に”EAA“を摂るようにしています。EAAは体内で作れないアミノ酸をまとめて摂取できるサプリメントで、運動中の筋分解を抑える目的で飲んでいます。ただし、サーフィン前の栄養としては必須ではありません。
気になる方は一度試してみてください。下にリンクを載せておきます。
まとめ

体重70kgの人が3時間サーフィンすると、約1000kcal以上消費することもあります。サーフィンは中〜高強度(3〜7METs)の持久運動。だからこそ、入水前に200〜400kcalほど補給するだけでサーフィンのパフォーマンスと安全性は大きく変わります。サーフィン前にしっかりとエネルギー補給をして、楽しく安全にサーフィンをしていきましょう。



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